【ビビり直しについて】もし、美容室で失敗したらどうしたらいいですか?
髪の毛がチリチリになってしまいました。
治るのでしょうか?
そんな悩みの方に解決をしていきます。
本日はすごく質問を頂くビビり直しについてお話していこうと思います。
残念な事に元の状態には戻せなく、ビビり直しいう施術は今の状態から少しマシに見せる事はできますが、最終的にはカットして行くしか方法がないんですよ。
こんな感じでカウンセリングでは100%こういう流れになりますね。
以前にもビビり直しになる原因なども解説していますが、もう少し深堀りした内容を書いていこうと思います。
今回はかなり長くなりますが、写真なども使いながら解説していきますので、是非最後まで読んでください。
ビビり直しについて
- ビビり毛とは?
- ビビり直しの施術方法
- ビビり毛のアイロン方法
縮毛矯正の失敗!ビビり毛とは?
はい、では早速なんですが、ビビり毛とは!?
ビビり毛とは?
- タンパク質(ケラチン)
- CMC(細胞膜複合体)
- 水分
ビビり毛とは髪のダメージ、破壊、減少、流失した状態。 過軟化、過膨潤状態とも言われております。
髪の細胞は角化した死滅細胞なので元に状態に戻るという事はありません。
失敗したら元に戻せないので、慎重に施術をしないといけないんですよね。
そして、それだけではありません。弱っている髪はさらに簡単に傷みを進行させます。
美容室において、縮毛矯正やパーマの施術の失敗がこのビビリ状態を引き起こしてしまう原因ですね。
『当店も他の美容室から失敗したので直せますか?』という電話でのお問い合わせが来たりしますが、最初っから完璧には直せないと伝えます。
それで、納得してもらってからの施術をご案内させて頂いてるという感じになります。
美容室でのビビり直しはどういう施術ですか?
では、ビビり直しについて解説していきます。
簡単にいえばもう一度縮毛矯正を当てます!
もう一度縮毛矯正を当ててひどくならないんですか!?
大体の方はそう感じると思います。
順に沿って解説しますね。
まず、美容室での縮毛矯正やパーマの薬は『健康毛〜ダメージ毛』ぐらいまでのお薬しかおいていないのが一般的です。
ただ、お薬には色んな種類でのお薬が存在して、アルカリ剤を含んだお薬でビビり毛に使用すると上記のような、余計にダメージも進行してしまいます。
最悪、断毛も起こってしまいます!
ただ、このお薬は基本的にはハイダメージ用のお薬になるので、一般の美容室で置いてる所は比較的に少ないと思われます。
それと、仮に用意していても、大体のお店は施術をお断りするケースが多いです。
美容師側がビビり直しの経験も少なく、できない施術として判断になり断るといったのが正直な所でしょうか。
ビビり直しの経験豊富な美容師は大変少ないので、もしそうなってしまった場合は慎重に美容室を選んで施術をしていきましょう!
美容室でのお薬は劇薬になりますので、扱い方で仕上がりも当然変わってきます。
縮毛矯正のマニアな方やお薬の比較や実験してるマニアな美容師さんだと、ビビり毛の髪質やビビリ毛でのダメージレベルなども見れたり、お薬でも詳細に使い分けやアルカリコントロールもしたりします。
自分はこっちのパターンのタイプです。
ビビり直しの場合はお薬はアルカリは入っていないので、置きすぎてダメージが出るというのはないのでご安心下さい。
1剤の放置時間
アルカリ濃度0の場合時間がかかります。
アルカリを使用しない為還元剤といって、髪の毛の結合を切る為の働きがあるのですが、通常アルカリ剤でキューティクルを開いて還元をしていくのですが、ビビり状態ではキューティクルがすでにないので、還元も現状の残ってる結合を探して切っていくため、時間がかかってしまいます。
切る結合もビビり状態で変わってきます
ビビり毛のアイロン
チリチリの状態でアイロンは普段と違うんですか?
このような質問をよく頂くのですが、基本的にどの髪質でもアイロン操作はすべて同じではないですね。
アイロン操作は基本自分のやり方は大体180度プレスがほとんどですが、やり方を変える場合は温度を変えるかアイロンのテンションのかけ方を変更します。
テンションってなに?
髪の毛を引っ張ったり伸ばしたりする技術になります。
アイロン操作でもう一つ難しいのが、テンションのかけ方でのアイロン操作です。
伸びるけど仕上がりが微妙な経験がある方は、このテンションのかけ方で仕上がりが変わってしまうんですね。
テンションとは
緊張、伸張という意味があります。美容ではロットやカーラーを巻く際、カットでパネルを引き出す際、ブローの際の髪を引っ張る力の入れ具合のことをいいます。
ノンテーションとは
緊張、伸張という意味があります。美容ではロットやカーラーを巻く際、カットでパネルを引き出す際、ブローの際の髪を引っ張る力の入れ具合のことをいいます。
このビビり毛の場合だと、毛先にかけるテンションはノーテーションでしないとダメージがでかくなり仕上がりも綺麗にストレートになりません。
引張度が強すぎると静電気浴びた感じに毛先がパァーと広がってしまいます。
アイロン操作では、プレスした時にでる湯気は完全に乾かしても、内部に水分が残ってるのでその水分が蒸発して出るものです。
ただし、これはテンションのかけ方は経験でしか培えれない部分もあるので、色んな髪質を経験してその時々でテンションの工夫を変える美容師さんが多くいらっしゃいます。
根本はテンションかけて毛先にかけてテンションを変えながらプレスしていくような感じですね。
最後は定着の2液の工夫
最後は定着のお薬で、酸化剤とも言われています。
酸化剤?
1剤還元剤
還元剤は、シスチン(S-S)結合を切断する働きがあり、いくつか種類があります。
パーマ剤では、「チオグリコール酸塩類」「システイン又はその塩類」が使用されており、カーリング料では、「亜硫酸ナトリウム」「システアミン」などが使用されています。
2剤酸化剤
酸化剤は、1剤で切断したシスチン(S-S)結合を再結合させる働きがあります。パーマ2剤の主成分は、「臭素酸ナトリウム(ブロム酸ナトリウム)」「過酸化水素水」です。目的に合わせて2剤の種類を選定することをおすすめします。
2剤はただの定着のお薬だけではございません。
使い方によっては質感変えたり、ダメージの軽減もしてくれます。更に言えば、縮毛矯正の持ちまでも変えてくれるます。
2剤でもこだわって方はこだわっています。
自分もある程度できるようになってからは、色んなことを試してきましたね。
2剤での起こる化学反応
2液を付けた時に髪の毛が少し熱くなる場合があります。
これは、髪の毛の中に残ってる残留アルカリが酸化剤と反応する化学反応になります。
それと、タンパク変性が強くなってる場合にも過剰反応を起こしてしまう場合でも起きるそうです。
これをなくすには、残留アルカリをなくす処理剤を使用することがおすすめになります。
美容室だと、以下が挙げられます。
よく使う後処理剤
- 炭酸系処理剤
- バッファー剤
- ヘマチン
個人的にサロンで処理するには炭酸系で、ホームケアでケアするにはヘマチンがおすすめです。
ブロム酸塩(臭素酸塩)の特徴
パーマ剤の2剤はコンディションの効果を高める成分が多く配合されているため、臭素酸塩は強い酸化力が持ちませんので、2剤の放置時間は十分に取ることで仕上がりのよい質感が求められます。
2剤は匂いもすごくいい香りの商品が多いです。
また、アルカリ性になっても脱色するほどの力はありません。 臭素酸塩は塩(えん)が生成されているので、引きしまった弾力も維持できる仕上がり感があります。
臭素酸塩の仕上がり
放置タイム10分~15分
臭素酸塩は強い酸化力が持ちませんので、2剤の放置時間は十分に取ることで仕上がりのよい質感が求められます。 また、アルカリ性になっても脱色するほどの力はありません。
臭素酸塩は塩(えん)が生成されているので、引きしまった弾力も維持できる仕上がり感があります。
過酸化水素の特徴
アルカリ剤の1剤で中間水洗が洗い残しなどがある場合は、アルカリ剤により過酸化水素が分解され脱色作用を持つ事があります。
髪が変色することもあるので、中間水洗は十分行うことでパーマも持ちも良くなります。
過酸化水素を用いた場合には、反応した後はすぐに結合(定着)をします。これが最大のメリットです。
過酸化水素の仕上がり
放置タイム5分
過酸化水素は傷むイメージがありますが、使用量と放置時間を守ることで、臭素酸塩と同じように本来の効果と十分な仕上がりが得られます。
ただし、臭素酸塩も過酸化水素の良い部分を引き出そうとしても、過酸化水素が臭素酸塩を分解し、有毒ガス発生するので注意が必要です。
お店のトリートメントとホームケアについて
髪の毛がボロボロの状態でトリートメントしても効果があるんですか?
と思う方に覚えておいて欲しい事があります。
トリートメントとは?
トリートメントはあくまでも永命処置になります。
簡単にいえばそれ以上ダメージを進行させない為のもの。
ビビリ施術では普段あるはずの栄養分が欠損している状態になります。
なので、その状態から強制的に栄養分を入れて施術を行うといったハイリスクな施術とも言えます。
それぐらいハイダメージでの状態で内部補修トリートメントや、処理剤、そしてホームケアなどもおろそかにしてしまうと、本末転倒になってしまいますよね。
髪の毛はたくさんの栄養分があり、その栄養分一つずつに役割を持って働いています。
この働きが減ると当然役割不足で正常じゃなくなりますよね。
勿論次に生えてくる髪の毛にも影響してきますので、ビビり直しをする時は必ず美容師さんと相談の上、トリートメントも同時に行うようにしましょう!
本当にこのダメージ具合で当てれるのかも含めてカウンセリングでしっかりとご相談をお願いします。
そして、それでも美容室で失敗された場合は是非私もご相談に載りますでお問い合わせ下さい。
なるべく、力になれるよう全力で改善してみせます。